アバロニアは古生代の微小大陸でした。
このかつての微小大陸の地殻の断片は、
イギリス南西部、
アイルランド南部、
および
北アメリカの東海岸の根底にあります。
それは、
西ヨーロッパ、カナダ大西洋岸、および米国沿岸の一部の古い岩石の多くの源です。
アバロニアは、ニューファンドランドのアバロン半島にちなんで名付けられました。
アバロニア大陸は
ゴンドワナ大陸の北端に火山弧として発達しました。
それはやがて漂流し、
漂流する微小大陸になりました。
その背後にレイク海が形成され、
前にイアペトゥス海が縮小しました。
それは大陸
バルティカ、次に
ローレンシア、そして最後に
ゴンドワナと衝突し、パンゲアの内部に行き着きました。
パンゲアが崩壊したとき、
アバロニアの遺跡は大西洋になった裂け目によって分割されました。
...
アバロニアの初期の発達は、
ゴンドワナ大陸の縁の沈み込み帯近くの火山弧にあったと考えられています。
一部の物質は、
海のさらに外側に形成され、
プレートテクトニクスの動きの結果として
ゴンドワナと衝突した火山島弧から付着した可能性があります。
火成活動は7億3000万年前に始まり、
約5億7000万年前の
新原生代後期まで続いた。
カンブリア紀初期に、
超大陸の
パノティアが崩壊し、
アバロニアが
ゴンドワナ大陸から北に漂流しました。
この
アバロニアの独立した動きは、
南緯約60度から始まりました。
アバロニア大陸の東端は、
バルティカがゆっくりと反時計回りに回転するにつれて、
緯度約30°Sから55°Sを占める大陸プレートである
バルティカと衝突しました。
これは
オルドビス紀の終わりと初期
シルル紀の間に起こりました。
シルル紀後期と
デボン紀後期に、
バルティカ大陸と
アバロニア大陸の組み合わせは、
現在
北アメリカに接続されている
アバロニア大陸の長い先端から始まり、
ローレンシア大陸と徐々に衝突しました。
この結果、
ユーラアメリカが形成されました。
この段階が完了すると、
英国のサイトは南緯30度、
ノバスコシアのサイトは南緯45度になりました。
この衝突は、
カレドニア造山運動または
北アメリカではアカディア造山運動の初期段階として表されます。
石炭紀では、
新しい大陸とイベリアを含む別のテレーンであるアルモリカが
ゴンドワナ大陸から漂流し、
アバロニアを大陸との間に閉じ込めたため、
イベリア/アルモリカが
ユーラメリカ大陸に追加されました。
その後、
ゴンドワナ大陸が到着しました。
これらの衝突の影響は、
ヨーロッパではバリスカン造山運動として見られます。
北米では、
アカディア造山運動の後期として示されています。
これは、
後の
石炭紀の赤道周辺で起こっていて、
中心近くに
アバロニアと
パンゲアを形成しましたが、
浅い海によって部分的に氾濫しました。
ジュラ紀では、
パンゲアは
ローラシア大陸と
ゴンドワナ大陸に分かれ、
アバロニア大陸は
ローラシア大陸の一部でした。
白亜紀では、
ローラシア大陸が
北アメリカとユーラシア大陸に分裂し、
アバロニア大陸がそれらの間で分裂しました。
ゴンドワナ大陸のアフリカの部分がストライキを通過したため、
イベリアは後に再び回転しました。
この最後の動きは、
中新世と
鮮新世の間にピレネー山脈を育てることを含むアルプス造山運動を引き起こしました。
この結果、
アバロニアの一部がジブラルタル海峡の両側に発見されることになりました。
イギリスの
アバロニアの部分は、
イングランドと
ウェールズとほぼ正確に一致しています。
の他の場所では、
アバロニアの一部が
ベルギーのアルデンヌと
フランス北東部、
ドイツ北部、
ポーランド北西部、
アイルランド南東部、
イベリア半島の南西端に見られます。
イギリスと
ベルギーのセクションの一部が
石炭紀に島を形成し、
炭田の配置に影響を及ぼしました。
これは、
「ロンドン-ブラバント島」などの名前で知られています。
その大きさは、
バリスカン衝突に起因するその後の地殻の褶曲に影響を与えることにより、
アルデンヌとイングリッシュミッドランドの間の地質構造に影響を及ぼしました。
カナダでは、
アバロニアはニューファンドランド南東部のアバロン半島、
ニューブランズウィック州南部、
ノバスコシアの一部、
およびプリンスエドワード島で構成されています。
米国では、
アバロニアはメイン州北部沿岸、
ロードアイランド州全体、
および
ニューイングランド沿岸の他のセクションで構成されています。
ケノーランド大陸(Kenorland)
ケノーランド大陸は、
新太古代の27億2000万年前に形成されたと考えられている超大陸。
のちの
ローレンシア大陸(現在の
北アメリカと
グリーンランドの核)・
バルティカ大陸(現在のスカンジナビアとバルト海)・西オーストラリア・カラハリア陸塊で構成された。
新太古代の安定陸塊の付着成長と、
大陸地殻の形成によって出来たと考えられている。
火成岩性岩脈と古地磁気、
層序学上の研究分析などでこのプレート移動の再構成推定が可能になった。
ケノーランドの中心であるバルト楯状地の痕跡は31億年前に遡る。
イルガーン地塊(現在の西オーストラリア)には44億年前に遡るジルコン結晶が含まれる。
...
【以下、出典不明】
ケノーランドは、
地球で最も早く知られている超大陸の1つでした。
新始生代時代cの間に形成されたと考えられています。
27億2000万年前(2.78 Ga )、
新始生代の
クラトンの降着と新しい大陸地殻<3の形成による>。
それは後にローレンシア(今日の
北アメリカとグリーンランドの中核)、
バルティカ(今日のスカンジナビアとバルト海)、
西オーストラリアとカラハリアになったもので構成されていました。
火山の群れ岩脈とそれらの古地磁気配向、
および同様の層序シーケンスの存在により、
この再構築が可能になります。
ケノーランドのコアであるバルチスキー/フェノスカンジアンシールドは、
その起源を3.1Ga以上にさかのぼります。
イルガーンクラトン(現在の西オーストラリア)には
ジルコン地殻内の結晶で、
4.4Gaにまでさかのぼります。
ケノーランド大陸は、
一連の付着イベントと新しい大陸地殻の形成の結果として、
約27億2000万年前(2.72 Ga)に形成されました。
付着イベントは、グリーンストーンベルトに記録されています。
イルガーンクラトンのは、
西グナイステレーンの高品位変成コアの周りに付着した変成玄武岩帯と花崗岩質ドームとして、
最大3.2Gaの年代の元素を含みます。
いくつかの古い部分、例えばNarryer Gneiss Terrane .
分解または分解
古磁気研究は、
ケノーランドが構造的マグマまで一般的に低い緯度であったことを示しています-プルームリフトing は2.48Gaから2.45Gaの間に発生し始めました。
2.45Gaでは、
バルチスキーシールドが赤道上にあり、
ローレンシア(カナディアンシールド)とコラとカレリアの両方に合流しました。
3)
クラトン。 新始生代後期および古原生代時代2.48から2.10Gyaの間、シデリアンおよびリィアキアン期間中のケノーランドの長引く崩壊は多くの大陸で苦鉄質堤防と堆積物リフト盆地とリフトマージンによって表されます。
初期の
地球では、
このタイプの二峰性の深いマントルプルームリフトは始生代と新始生代の地殻と大陸の形成で一般的でした。
ケノーランドの崩壊を取り巻く地質学的期間は、
多くの地質学者によって、
大陸形成の深部マントルプルーム法からの移行点の始まりであると考えられています。
冥王代から始生代初期始生代(
地球の内側のコアが最終的に形成される前)から次の2層コア-マントルプレートテクトニクス対流理論。
しかし、
初期の大陸Ur と約3.1Gyaの超大陸バールバラの調査結果は、
この移行期間がはるかに早く起こった可能性があることを示しています。
コラクラトンとカレリアクラトンは約2.45Gyaで離れ始め、
2.4 Gyaまでに、
コラクラトンは南緯約30度になり、
カレリアクラトンは南緯約15度になりました。
古地磁気の証拠は、
2.45 Gyaでイルガーンクラトン(現在は西オーストラリアの大部分)がフェノスカンジア-ローレンシアに接続されておらず、
南緯約5度にあったことを示しています。
これは、 2.45 Gyaではもはや超大陸は存在せず、
2.515Gyaまでにコラクラトンとカレリアクラトンの間に海が存在しました。
また、
ローレンシアのリフトマージンの空間配置に基づいて、
分裂中のある時点で、
奴隷と優れたクラトンは超大陸ケノーランドの一部ではなかったという推測がありますが、
その時までに、
非常に大きなケノーランドの両端にある2つの異なる新始生代陸塊(超大陸)であった可能性があります。
これは、
さまざまな構成要素の漂流アセンブリが、
新しい後続の大陸の融合に向けて合理的に一緒に流れる方法に基づいています。
スレーブクラトンとスーペリアクラトンは、
それぞれカナディアンシールドの北西部と南東部を構成しています。
ケノーランド大陸の崩壊は、
ヒューロニアン氷河期と同時代のものであり、
最大6000万年も続いた。 縞状鉄鉱層(BIF)は、
この期間に最大の範囲を示し、
したがって、大気の推定0.1%から1%への酸素蓄積の大幅な増加を示しています。
酸素レベルの上昇は、
温室効果ガスメタン(二酸化炭素と水に酸化される)の事実上の消失を引き起こしました。
ケノーランド大陸の同時崩壊は、
一般的にどこでも大陸の降雨量を増加させ、
したがって侵食を増加させ、
他の温室効果ガスである二酸化炭素をさらに減少させました。
温室効果ガスが削減され、
太陽光発電量が現在の電力の85%未満であるため、
これにより、
惑星全体の平均気温が氷点下まで急降下した
スノーボールアースシナリオが暴走しました。
BIFによって示される無酸素にもかかわらず、
光合成は継続し、
原生動物時代. Wikipedia site:ja.kcugenii.com
- ゴンドワナ大陸の誕生
-
ゴンドワナ大陸は、
約6億年前に、
パノティア大陸が分裂して誕生した。
北半球の低緯度地域から、
南極まで広がっていた。
石炭紀に当たる、
約3億5,000万年前から3億年前には、
地球が寒冷化したため南極とその周辺に大規模な氷河が発達した。
しかし、
それ以外の時期はおおむね暖かかったため、
氷河は存在しなかった。
(逆の言い方をすれば、ゴンドワナ大陸南部が南極にあったことで氷河が発達して寒冷化をより進行させ、後にゴンドワナ大陸が北に移動して南極から離れたことなどもあって氷河が消え、温暖化をより決定づけたとも言える)。
- 超大陸の一部へ
-
石炭紀の後期には、
ゴンドワナ大陸は北上して、
赤道付近にあったユーラメリカ大陸と衝突し、
パンゲア大陸の一部となった。
さらに数千万年後のペルム紀にはパンゲア大陸はシベリア大陸とも衝突し、
地球上のほぼ全ての陸地が1つの超大陸となった。
- ゴンドワナ大陸の再成立と分裂
-
しかし、ジュラ紀中期の1億8,000万年前頃になると、パンゲアは再びローラシア大陸とゴンドワナ大陸に分裂した。
さらに、
ゴンドワナは現在のアフリカ大陸、
南アメリカ大陸などを含む西ゴンドワナ大陸と、
南極大陸、
インド亜大陸、オーストラリア大陸を含む東ゴンドワナ大陸へと分裂した。
白亜紀に入ると、
西ゴンドワナ大陸はアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、
その間に大西洋が成立した。
また、
東ゴンドワナ大陸は、
インド亜大陸及びマダガスカル島と、
南極大陸及びオーストラリア大陸の2つに分裂した。
白亜紀後期には、
インド亜大陸とマダガスカル島が分かれ、
インド亜大陸はユーラシア大陸に向けて急速に北上を開始した。
恐竜絶滅後、
新生代に入ると、
南極大陸からオーストラリア大陸が分裂し、
北上を始めた。
インド亜大陸は北上を続け、
およそ4500万年前にユーラシア大陸に衝突し、
ヒマラヤ山脈を形成した。
その証拠として、
ヒマラヤ山脈の山頂付近には、
海洋生物の化石が多数発見されている。
また、大西洋は広がり続けた。こうして、現在の大陸配置が成立した。
古生代ペルム紀の植物であるグロッソプテリスは
ゴンドワナ大陸に生育していたことで知られ、
その化石は南アメリカ、
アフリカ、
インド、
南極、
オーストラリアの各地で発見される。
また、
この地域に分布域を持つ生物をゴンドワナ要素という。
たとえば肺魚はアフリカとオーストラリア、
それに南アメリカにそれぞれ別属が分布し、
典型的なゴンドワナ要素である。
この他、
植物ではバオバブがアフリカ、
マダガスカル、
オーストラリアに分布している。
このようにゴンドワナ要素は現在の南半球の大陸に隔離分布する。
それらは
新生代初期までに出現した陸上生物と考えられる。
逆に、
ゴンドワナでは見られない生物群も存在する。
かつて
齧歯類と哺乳類の覇権を争って繁栄していた
多丘歯類は、
2億年前のジュラ紀中期頃に出現しているが南半球で生息した痕跡が見つかっていない。
【参考】ゴンドワナの一部、アフリカ大陸に結合していた
南極大陸、オセアニア大陸、インド亜大陸が分裂していきインド洋が形成されていく。(
ゴンドワナ大陸の分裂開始)
バールバラ大陸 / バールバラ超大陸(supercontinent Vaalbara) 31億年前 - 28億年前
バールバラ大陸は、
今からおよそ31億年前 - 28億年前の
地球に存在したと考えられている安定超大陸である。
このバールバラ (Vaalbara) という名称は、
現在はアフリカ大陸の南部にあるカープバールクラトン (Kaapvaal craton) と、
現在はオーストラリア大陸の西部にあるピルバラクラトン (Pilbara craton) から名前をとった造語である。
このように命名されたのは、
カープバールクラトンとピルバラクラトンを調査した結果、
現在は全く別々の場所に存在するこの2つの
クラトンが、
30億年くらい前には隣接していた可能性が浮上したことを根拠に、
このバールバラ大陸が存在したという仮説が提唱されたからである。
クラトンは剛塊(ごうかい。
カンブリア紀以後ほとんど地殻変動を受けない強い地塊)と訳されることがあり、
先カンブリア時代に安定化し、
その後活動を停止した古い安定大陸のことをいう。...
最初の超大陸
実は、
約19億年前に誕生したと考えられているヌーナ大陸なども、
これこそが地球上で最初の超大陸であったとも言われている。
しかし、
このバールバラ大陸こそが、地球上で最初の超大陸であったとも言われている。
このように、研究者によっても意見が分かれている。
さらに、
だいたいの形状が推測されているパンゲア大陸とは違って、
バールバラ大陸はその形状なども定かではない。
ただし、
バールバラ大陸を構成していたと考えられている
クラトンは現存しており、
それがカープバールクラトンとピルバラクラトンである。
現存する2つの
クラトンは、
今でこそ2つの大陸に別れて存在しているものの、
バールバラ大陸が存在していた時代には、
この2つの
クラトンがくっついていたと考えられている。
そう考える根拠としては、次のようなものが挙げられる。
-
この2つのクラトンには、
共に35億年前 - 27億年前の地層に似た構造が存在している(地層の積み重なり方が似ている)。
つまり、
この2つのクラトンの地表近くは同じような状況に置かれていたと考えられる。
このことを根拠に、
少なくともこの2つのクラトンを含んだ大陸があったのではないかという仮説が、
西暦1996年に発表された。
-
放射年代測定の結果、
34億7,000万年前(誤差 ±200万年)に、
どちらのクラトンにも隕石衝突の痕跡(イジェクタ層)が見られる。
なお、この地層がイジェクタ層である根拠としては次のようなものがある。
- 隕石衝突によって発生した高温は、衝突した場所にあった物質を溶かしてガラス質の小球を作ることで知られている。
- 約35億年前に生成された、そのようなガラス質の小球が、現在のアフリカ大陸の南部とオーストラリア大陸の西部で見つかった。
- これらは西暦1986年現在、人類が知る限り、地球に落下した隕石によって生成された物体としては、最も古いものとして知られている。
-
この2つのクラトンの断層を調べた結果、
この隕石衝突と同時代に、
この2つのクラトンは共に活動的であったことが判っている。
なお、
この時期には、
この2つのクラトンで共に火山性の無色鉱物が作られていた。
つまり、
この時期における活動が似ていた。
-
この2つのクラトンに含まれていた同時代の超苦鉄質岩を古地磁気学的に調べた結果、
この超苦鉄質岩が地磁気によって磁化された状態が良く似ているので、
この2つのクラトンはほぼ同じ場所にあったとされた(1つの大陸を構成していた可能性があるとされた)。
-
同じく、
古地磁気学的な分析の結果、
この超苦鉄質岩が磁化されたのは約38億7000万年前と推定されたため、
この時期には、
この2つのクラトンはほぼ同じ場所にあったと考えられている。
このように、
この2つのクラトンについては、
クラトンが現存しているために、
ある程度のことは判っているのだが、
バールバラ大陸の全体像はよく判っていない。
- ウィルソンサイクル
-
地球上の超大陸の形成と分裂には、
地質学的な時間スケールで見た場合に周期性があるのではないかという考え方が存在し、
それはウィルソンサイクルと呼ばれる。
それによれば、
大陸を乗せたプレートは、
集合し衝突し分裂するということを周期的に繰り返しているとされる。
大陸を形成する地殻は、
海洋を形成する地殻よりも寿命が長い。
海洋の地殻は海嶺で生成されても、
大陸を形成する地殻と比べて比重が重いために、
いずれ海溝からマントルの中に沈み込んで消滅してしまうが、
大陸の地殻は比重が軽いために、
いつまでもマントルの上に浮いている傾向にあるので、
このような寿命の差が生ずる。
このため、
大陸を形成する地殻は常に陸地を形成しやすい状態にあるのである。
さらに、
クラトンは、
他の大陸を形成する地殻と一緒になって、
しばしば大陸を形成する。
ウィルソンサイクルの考え方のよれば、
このようなクラトンを含んだ大陸地殻が、
ある時期には超大陸を形成し、
その超大陸もいずれ分裂・離散し、再び超大陸を形成するとされている。
地球におけるこの超大陸の形成と分裂の周期は、
約4億5000万年と考えられている。
先にバールバラ大陸が、
31億年前 - 28億年前くらいの間に存在していたとあるが、
この間ずっとバールバラ大陸が存在していたというのは(過去の地球の内部は現在よりも高温であったと推定されるので、現在の大陸移動速度が、このバールバラ大陸が形成されていた時代にも適用できるかは不明であることを差し引いても)、
現在のウィルソンサイクルの周期を見ると考えにくい。
- バールバラ大陸分裂の時期
-
バールバラ大陸がいつ頃に分裂を始めたかについてもよく判っていない。
ただし、
古地磁気学的な調査の結果、
カープバールクラトンとピルバラクラトンとが共に緯度30度にあった時、
27億8,000万年前 - 27億7,000万年前には分離していたと考えられるので、
28億年前頃には、
少なくともこの2つのクラトンについては分離しただろうとされている。
しかし、
これはあくまでカープバールクラトンとピルバラクラトンとの関係に過ぎず、
バールバラ大陸全体についての話ではないことに注意が必要である。
つまり、
バールバラ大陸がいつ存在した大陸であったのかは、
まだよく判っていないのである。
バールバラ大陸は、存在したであろうことが推定されているだけの仮説上での大陸でしかない。
ロディニア大陸(Rodinia) 約11億年前 - 7億5000万年前
ロディニア大陸とは、
プレートテクトニクス理論において、
約11億年前から7億5000万年前にかけて存在したと考えられている、
世界のほぼ全ての陸塊が集まってできた超大陸である。
「ロディニア」という名前はマーク・マクメナミンが西暦1990年に命名、
これはロシア語で「故郷」を意味する単語の「ロージナ」(родина, rodina)に由来する。
20世紀後半の研究の進歩により、過去の大陸移動の様子が詳しくわかってくると、
パンゲア大陸以前にも、超大陸が存在したことが分かってきた。
古地磁気を使った研究(古地磁気学)により、
過去の大陸移動は約6億年前まで詳細に遡ることが可能で、
更なる過去について各大陸の移動ルートを逆算推測し、
各地の地層データも踏まえて導き出された超大陸がロディニアである。
西暦1991年、
ポール・ホフマンがアメリカの科学雑誌『サイエンス』にロディニア大陸の主要配置について発表した。
ロディニアは、
後の超大陸パンゲアが形成された地域からほぼ正反対の、
現在の太平洋地域に、やや南半球寄りに形成されたと考えられている。
ロディニアの大陸配置が
地球の全球凍結を引き起こした(南北両極とも海洋なので凍結しやすい)という説もあるが、
いわゆるスノーボールアース現象は約7億年前の出来事とされ、
ロディニアの大陸分裂が起こってから約5000万年後、
というのが現在の通説である。
約7.5億年前にロディニア大陸が分裂をはじめ、
その後に関しては
ゴンドワナ大陸と呼ばれるかなり大きな大陸と、
シベリア大陸、ローレンシア大陸、
バルティカ大陸と呼ばれる小さな大陸へと分裂したと考えられている。
ロディニア分裂後に関しては、
各々の大陸が1億年ほどかけて異なる配置に集結し、
新たな超大陸パノティアが約6.5億年前にできたとする異説もある。
ロディニアよりも前の時代に関しては、
昨今の地質学や古地磁気学データから、
約20億年前から18億年前の間にあったコロンビア超大陸の存在が支持されており、
大陸移動説に基づいた学術研究が行われている。...
3億年前の超大陸パンゲアには多彩な生物がいたが、
ロディニア大陸は地上に生命体と呼べるものがいない、岩石だけの大地である。
ロディニアが形成された約10億年前は、
海の中でようやく小さな
多細胞生物(菌類)が出現するようになった時期であり、
陸生生物は当然いなかったと考えられている。
また、
これまで発見されている最古の陸上植物(の化石)も約4億7000万年前の陰胞子であるため、
超大陸ロディニアには原始の植物すら生えておらず、
ただ岩石だけの陸塊だったと考えるのが妥当である。
パンゲア大陸(Pangaea/Pangea) 3億年前 - 2億年前
パンゲア大陸は、
ペルム紀から
三畳紀にかけて存在した超大陸である。
パンゲアという名前は
古代ギリシャ語の pan (πᾶν, 全ての、全体の) Gaiaから。
西暦1912年にアルフレート・ヴェーゲナーは、
自身の提唱する
大陸移動説の中で、
現在の諸大陸は分裂する前に一つであったとの仮説を考え、
この大陸を「パンゲア大陸」と命名した。
当初、大陸を動かす原動力が説明されておらず、
このような移動は物理的にありえないとされたが、
ヴェーゲナーの死後、西暦1950年以降次々に新事実が見つかり、
プレートテクトニクス理論として再評価されている。
古生代ペルム紀の終わりである2億5000万年前頃に、
ローレンシア大陸、
バルティカ大陸(両大陸はデボン紀には既に衝突し、ユーラメリカ大陸を形成していた)、
ゴンドワナ大陸(ペルム紀初期にはユーラメリカと衝突)、
シベリア大陸などすべての大陸が次々と衝突したことによって誕生し、
中生代三畳紀の2億年前ごろから、再び分裂を始めた。
超大陸の完成時、
地球内部からスーパープルームが上昇して世界各地の火山活動が活発になり、
ペルム紀と三畳紀との境界(
P-T境界)に当時生きていた古生代の海洋生物種のうち、
実に95%以上が絶滅した。
当時の海水準は高かったため、大半の時代は、
浅海によって幾つかの陸塊に分かれていた。
パンゲア大陸は、赤道をはさんで三日月型に広がっていた。
三日月内部の浅く広大な内海であるテチス海では多くの海洋生物が繁殖した。
一方、内陸部は海岸から遠いため乾燥した砂漠が荒涼と広がっていた。
ほぼ全ての大地が地続きで動植物の移動が促進されたため、
生物多様性は現在よりも乏しく均質だった。
1億8000万年前のジュラ紀になると、南北に分裂し、
北はローラシア大陸、南は
ゴンドワナ大陸となった。
両大陸は、更に分裂していった。
パンゲア大陸の形状については、三日月型ではなく、
ユーラシア大陸の凹みとオーストラリア大陸の凸部とが丁度つながり、
丸くなっていたという説もある。