白鳳地震(はくほうじしん)
西暦684年11月26日(
天武天皇13年10月14日)
白鳳地震は、
白鳳時代(
飛鳥時代後期)に起きた巨大地震。
南海トラフ沿いの巨大地震と推定されている。
南海トラフの巨大地震と推定される地震の確実な記録としては最古のものである。
白鳳の大地震(はくほうのおおじしん)、
白鳳大地震(はくほうおおじしん)、
あるいは天武地震(てんむじしん)とも呼ばれる。
記録による土佐や伊予の被害の様相から南海道沖の地震と考えられていたため、
白鳳南海地震(はくほうなんかいじしん)とも呼ばれてきたが、
発掘調査により、
ほぼ同時期に東海道沖も震源域(宝永地震のように
南海トラフ全域)となった可能性が推定されている。
白鳳地震は、
『
日本書紀』に記述があり、
有史以来、
確かな記録の残る
南海トラフ巨大地震と推定される地震としては最古のものである。
なお、『
日本書紀』にある最古の地震の記録は允恭5年7月14日(ユリウス暦[J]416年8月22日、グレゴリオ暦[G]8月23日)のものであるが(
允恭地震)、
これは「地震」(なゐふる)とあるのみである。
また、
推古7年4月27日(599年5月26日[J]、5月28日[G])には大和で家屋倒壊の地震被害の記録が登場するが(推古地震)、
これらは大和(飛鳥)で大地震であったことを推察するのみであり震源域は特定されていない。
震源域がほぼ判明しているものとしては、
白鳳地震の6年前の
天武7年12月(
679年初頭)の筑紫における水縄断層上で発生したと見られる
筑紫地震の記録が登場する。
...