小窓
先代旧事本紀

作成日:2023/3/8

『先代旧事本紀/先代舊事本紀(せんだいくじほんぎ)』は、 日本の史書であり、 神道における神典である。 『旧事紀』(くじき)、『旧事本紀』(くじほんぎ)ともいう。 全10巻からなり、 天地開闢から推古天皇までの歴史が記述されている。 著者は不明だが、 「天孫本紀」に尾張氏と物部氏の系譜を詳しく記述し、 物部氏に関わる事柄を多く載せるところから、 著者は物部氏の人物であるという説もある。 蘇我馬子などによる序文を持つが、 大同年間(西暦806年 - 西暦810年)以後、 延喜書紀講筵(西暦904年 - 西暦906年)以前の平安時代初期に成立したとされる。 江戸時代の国学者である多田義俊、 伊勢貞丈、 本居宣長らによって偽書とされた。 近年序文のみが後世に付け足された偽作であると反証されたことから、 本文は研究資料として用いられている。