小窓
先進国首脳会議

作成日:2024/5/10

先進国首脳会議もしくは主要国首脳会議は、 7か国による国際会議である。 主要7か国首脳会議先進7か国首脳会議ともいう。 参加国が 7か国であることからG7(Group of Seven)とも呼ばれる。

日本、アメリカ、カナダ、フランス、イギリス、ドイツ、イタリア及欧州連合で構成され、 メンバーは世界最大の国際通貨基金(IMF)の先進国であり“最も裕福な自由民主主義国であり、グループは多元主義と代議制政府という共通の価値観に基づいて公式に組織されている”(IMF談)。 西暦2018年時点で、 G7は世界の純資産(317兆ドル)の60%近くを占め、 世界のGDPの32-46%を占める。 また世界人口の10%に当たる約7億7000万人を占める。 メンバーはいずれも世界的な大国であり経済、軍事、外交面で緊密な関係を保っている。

法的・制度的な基盤を持たないものの、 国際的に大きな影響力を持っていると考えられており、 HIV/AIDS対策、 途上国への資金援助、 西暦2015年のパリ協定による気候変動への対応など、 いくつかの主要な世界的取り組みのきっかけとなったり、 先導したりしている。 一方で、古くて限られていることや、 世界的な代表者が少ないこと、 効果がないことなどが批判されている。 また、反グローバリズム団体がサミットで抗議活動を行うこともある。

当初、カナダ、イタリア、欧州連合は含まれておらず、 5カ国で開催することが決まっていた(G5)が、 それを不服としたイタリアが西暦1975年の第1回会議に乗り込み、 欧州偏重を防ぐため翌年第2回にカナダを招聘したためG7になった。

なお、 主要国首脳会議(G7サミット)を単に「サミット」と表す場合があるが、 英語でSummitは首脳会議のことを意味するため、 必ずしも適切ではない。

開催国開催地記  事
1 フランス共和国 イヴリーヌ県 開催期間:西暦1975年11月15日から17日
会場:ランブイエ城
参加国:ヴァレリー・ジスカールデスタン(議長 - フランス共和国大統領)
    ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)
    アルド・モロ(イタリア共和国首相)
    三木武夫(日本国首相)
    ハロルド・ウィルソン(イギリス首相)
    ジェラルド・フォード(アメリカ合衆国大統領)
議題: 第一次オイルショックに伴う世界的な経済危機について。
記事:
  • このときカナダは参加していない(未加入)
  • イタリアは本来会員国ではなかったが、 首相のアルド・モロが自国を除け者にされたことを不服としてこの会議に乗り込んで来たため、 追加された。
2 アメリカ プエルトリコ・サンファン 開催期間:1976年6月27日から28日
参加国:ジェラルド・フォード(議長 - アメリカ合衆国大統領)
    ピエール・トルドー(カナダ首相)
    ヴァレリー・ジスカール・デスタン(フランス共和国大統領)
    ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)
    アルド・モロ(イタリア共和国首相)
    三木武夫(日本国首相)
    ジェームズ・キャラハン(イギリス首相)
議題:
記事:
  • この会議からカナダが参加した。
3 イギリス ロンドン 開催期間:1977年5月7日から8日
参加国:ジェームズ・キャラハン(議長 - イギリス首相)
    ヴァレリー・ジスカール・デスタン((フランス共和国大統領)
    ジミー・カーター(アメリカ合衆国大統領)
    ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)
    福田赳夫(日本国首相)
    ピエール・トルドー(カナダ首相)
    ジュリオ・アンドレオッチ(イタリア共和国首相)
    ロイ・ジェンキンス(欧州委員会委員長
議題:
記事:
  • この会議から欧州諸共同体(EC)委員長(このときはロイ・ジェンキンス)が参加した。
4 西ドイツ ボン 開催期間:1978年7月16日から17日
会場:シャウムブルク宮
参加国:ヘルムート・シュミット(議長 - 西ドイツ首相)
    ヴァレリー・ジスカール・デスタン(フランス共和国大統領)
    ジミー・カーター(アメリカ合衆国大統領)
    ジェームズ・キャラハン(イギリス首相)
    福田赳夫(日本国首相)
    ジュリオ・アンドレオッチ(イタリア共和国首相)
    ピエール・トルドー(カナダ首相)
    ロイ・ジェンキンス(欧州委員会委員長
議題:
記事:
5 日本 東京都港区 開催期間:1979年6月28日から29日
会場:迎賓館
参加国:大平正芳(議長 - 日本国首相)
    ヴァレリー・ジスカール・デスタン(フランス共和国大統領)
    ジミー・カーター(アメリカ合衆国大統領)
    マーガレット・サッチャー(イギリス首相)
    ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)
    ジュリオ・アンドレオッティ(イタリア共和国首相)
    ジョー・クラーク(カナダ
    ロイ・ジェンキンス(欧州委員会委員長
議題:
  • 東京サミットでは議題は、イランのイスラム革命を受けて、石油問題が中心議題となった。
記事:
6 イタリア ヴェネツィア 開催期間:1980年6月22日から23日
参加国:フランチェスコ・コシガ(議長 - イタリア共和国首相)
    ヴァレリー・ジスカール・デスタン(フランス共和国大統領)
    ジミー・カーター(アメリカ合衆国大統領)
    マーガレット・サッチャー(イギリス首相)
    ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)
    大来佐武郎(日本国外相)
    ピエール・トルドー(カナダ首相)
    ロイ・ジェンキンス(欧州委員会委員長
議題:
記事:
  • 開催10日前に大平正芳総理大臣が、 史上初の衆参同日選挙の選挙戦の最中に倒れ急死した。
    日本は大来佐武郎外務大臣が大平の代理として首脳会議に出席、 急遽同行させることになった佐々木義武通商産業大臣を大来の代理として外相会議に出席させた。 首脳会議はまず大平に対する黙祷という幕開けで始まり、 衆参同日選挙の結果与党自民党が大勝したことが伝わると、 翌日の全体会議では、 留守中にもかかわらず、 無事再選を果たした竹下登大蔵大臣と佐々木通産大臣が祝福をうけるという、 異例ずくめの展開となった。
7 カナダ オタワ 開催期間:1981年7月21日から22日
会場:シャトー・モンテベロ(ホテル?)
参加国:ピエール・トルドー(議長:カナダ首相)
    フランソワ・ミッテラン(フランス共和国大統領)
    ロナルド・レーガン(アメリカ合衆国大統領)
    マーガレット・サッチャー(イギリス首相)
    ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)
    鈴木善幸(日本国首相)
    ジョバンニ・スパドリーニ(イタリア共和国首相)
    ガストン・トルン(欧州委員会委員長
議題:
記事:
8 フランス共和国 ヴェルサイユ 開催期間:1982年6月4日から6日
会場:ヴェルサイユ宮殿
参加国:フランソワ・ミッテラン(議長 - フランス共和国大統領)
    ロナルド・レーガン(アメリカ合衆国大統領)
    マーガレット・サッチャー(イギリス首相)
    ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)
    鈴木善幸(日本国首相)
    ジョバンニ・スパドリーニ(イタリア共和国首相)
    ピエール・トルドー(カナダ首相)
    ガストン・トルン(欧州委員会委員長
    ウィルフレッド・マルテンス(ベルギー王国首相)
議題:
  • ヴェルサイユ・サミットでの最重要課題は、 西暦1981年12月に戒厳令を発出したポーランド共和国への対応であった。 サミットでは、 米欧の対応が真っ向から対立していたが、 その背景には、 ポーランド共和国市民に対し米CIAが背後から反政府行動を策動していたとされることがあった。 日本の鈴木善幸首相は、 米欧の対立を解消すべく精力的に両者間の仲介を行い、 同サミットとしての統一された共同声明の発表に尽力した。 その背景には、 同サミット直前に、 麻生太郎衆議院議員がポーランド共和国の首都ワルシャワで、 チーレク外務大臣らと率直な協議を重ね、 それを持ってパリで鈴木首相にサミットにおける日本の役割を助言していたことがある。
議題:
記事:
  • 開催期間中は、イギリスが当事国であるフォークランド紛争の最中だった。
9 アメリカ合衆国 バージニア州
ウィリアムズバーグ
開催期間:1983年5月28日から30日
参加国:ロナルド・レーガン(議長 - アメリカ合衆国大統領)
    フランソワ・ミッテラン(フランス共和国大統領)
    マーガレット・サッチャー(イギリス首相)
    ヘルムート・コール(西ドイツ首相)
    中曽根康弘(日本国首相)
    アミントレ・ファンファーニ(イタリア共和国首相)
    ピエール・トルドー(カナダ首相)
    ガストン・トルン(欧州委員会委員長
議題: 記事:
  • 開催期間中は、イギリスが当事国であるフォークランド紛争の最中だった。
10 イギリス ロンドン 開催期間:1984年6月7日から9日
参加国:マーガレット・サッチャー(議長 - イギリス首相)
    フランソワ・ミッテラン(フランス共和国大統領)
    ロナルド・レーガン(アメリカ合衆国大統領)
    ヘルムート・コール(西ドイツ首相)
    中曽根康弘(日本国首相)
    ベッティーノ・クラクシ(イタリア共和国首相)
    ジョン・ターナー(カナダ首相)
    ガストン・トルン(欧州委員会委員長
議題:
記事: