小窓
儒教(じゅきょう)

作成日:2023/5/19

儒教は、 春秋時代孔子によって創始された思考・信仰の体系。 大成者の孔子から、孔教孔子教とも呼ぶ。
また、その学問的側面から儒学ともいう。 孔子やその弟子たちの教団は儒家と呼ばれ、諸子百家の一つに数えられる。
中国では、哲学・思想としては儒家思想という。
孔子以前、原儒(原始儒教思想)の時代があった。
それはシャマニズムを基礎としており、 孝という考えかたがあったのを、 孔子が登場、生命論として自覚して統合してゆくなかで、 儒教が成立してゆく。 (加地伸行著『儒教とは何か』)

儒教は、の行いに従い、 文王武王の法令を信奉し、 孔子を尊び、 其の言を重んじ神道を以て敎を設けて夏王朝殷王朝三代の礼制を踏襲している思想体系で、 日本では儒教は学問(儒学)として受容され、 国家統治の経世済民思想や帝王学的な受容をされたため、 神道仏教に比べて、宗教として意識されることは少ない。
なお中国では儒教は「名教」「礼教」「孔教」「孔子教」という呼称があり、 宗教として認知されることが多い。

日本に儒教が伝わったのは仏教よりも早く、 西暦513年継体天皇の時代に百済より五経博士が渡日して伝えられたとされている。

これ以前にも、朝鮮半島から王仁が「論語」及び「千字文」を持って渡来したという伝承もあり、 概ね5世紀初めには伝来していたというのが通説である。