小窓
阿知使主(あちのおみ)

作成日:2023/7/30

阿知使主(あちのおみ)  3世紀 - 4世紀頃、または5世紀前半

応神天皇時代の渡来人で、 東漢氏の祖と言われる。 『記紀』共に仁徳天皇時代の記事はなく、 応神天皇(『日本書紀』のみ)と履中天皇時代の活躍を伝えている。
阿智直阿智使主阿知王阿知吉師ともいう。

子は長男:都加使主、次男:坂上志拏直、三男:東漢爾波伎直。
長男:都加使主の子は東漢山木直。
次男:坂上志拏直の子は、長男・坂上阿素奈直、次男・坂上志多直、三男・坂上阿良直、四男・坂上刀禰直、五男・坂上鳥直、六男・坂上駒子直、七男・坂上韋久佐直がいる。

日本書紀』によると、 西暦306年応神天皇37年)に呉国に遣わされ、 4人の縫製女工(絹衣工女)を連れて西暦310年応神天皇41年)に帰国した。
また住吉仲皇子が黒媛 (羽田矢代の娘)との密通の発覚を恐れ、 履中天皇に対し反乱を起こし天皇の宮を燃やした際に、 平群木菟や物部大前と共に履中天皇を馬に乗せて逃した。 『古事記(履中天皇記)』にも同様の記事があるが、 名前は「阿知直」と記され、 その功により後に「蔵官」に任じられたという。