即位(そくい、しょくい)
即位とは位に即(つ)いて皇帝・天皇・国王など君主に成ること。
また、ローマ教皇など宗教職にも用いる。
即位に際して儀式を執り行うことも多い。
『大宝令』や『養老令』などの規定には「およそ天皇位に即きたまはば、
すべて天神地祇を祭れ」とあるが、
これは大嘗祭のことを指した。
令における践祚については天長10年(西暦833年)成立の『令義解』に「天皇の位に即きたまふ、これを践祚といふ」と記述されている。
先帝の退位または崩御を受け三種の神器を受け践祚して天皇に成り日を選んで大嘗祭を行って神祇百官に布告する。
その後さらに
即位の礼を行い自分が皇位を継いだことを内外に示す。
すなわち
即位(和訓:あまつひつぎしろしめす)とは皇位に即いて天皇に成った事を意味する。
即位と
践祚は同一だったが、
桓武天皇以後に
践祚後に
即位の礼を行なうようになったことから
践祚と
即位は区別されるようになった。
現在の皇室典範は
践祚と
即位を同一としている。
即位の礼は
即位(従前の
践祚に相当)直後ではなく1年以上後に行うきまりである(
上皇明仁は
即位の約1年10ヶ月後に
即位の礼を行った)。
最大の式典という意味の「大典(たいてん)」の語を以て
即位を指す(反対語は君主の死と葬儀を指す「大喪」)。