川原宮(かわらのみや)は、
7世紀中期の
斉明天皇が営んだ宮。
一般には飛鳥川原宮(あすかのかわらのみや)と呼ばれている。
奈良県
明日香村川原にある川原寺(弘福寺)の地にあったと伝えられている。
『
日本書紀』には、
西暦655年(
斉明天皇元年)の冬、
板蓋宮が火災に遭ったため、
斉明天皇は川原宮へ遷ったとある。
その翌年には新たに
後岡本宮を建てて遷宮しているので、
一時的な仮住まいの宮殿だったと考えられる。
斉明天皇の崩御後、
子の
天智天皇のときに川原宮は川原寺(かわらでら)に改められたという。
平安時代初期には嵯峨天皇がこの寺を空海に与えたと伝わる。
今日では真言宗 仏陀山弘福寺(ぶつださん こうふくじ)を正式名称としている。