諸国郡郷名著好字令(好字二字令 / 好字令)
元明天皇の御世、
西暦713年(
和銅6年5月)に発せられた勅令。
地名の表記を統一しようということで発せられたのが
好字二字令あるいは
好字令である。
『
続日本紀(和銅六年五月二日条)』に「制、畿内七道諸国郡郷名著好字令」とあり、
これに基づいたとみられる。
『
延喜式』民部省には「凡諸国部内郡里等名、並用二字、必取嘉名」とみえる。
それまでは、
一つの地名に幾通りもの文字使いがあった行政地名を、
中国風の二字・好字(良い意味の字。佳字ともいう)に改訂しようとしたものである。
なお、旧国名については好字二字令より以前に2字に統一しようという動きがあったようで、
中には漢字の当て方に明らかに無理のあるものもあって読みづらいものも見受けられた。
当てた漢字の音に引きずられて読みが変わった例も多いようだ。(例:車(くるま)→群馬(ぐんま)など)