西暦2024年
万歳三唱(バンザイさんしょう)
万歳とは、喜びや祝いを表す動作などを指していう言葉。動作を表す場合は、「万歳」の語を発しつつ、両腕を上方に向けて伸ばす。また、より強調して、「万々歳(ばんばんざい)」と言われる場合もある
日本においてバンザイと発音するようになったのは大日本帝国憲法発布の日、
西暦1889年(
明治22年)2月11日に青山練兵場での臨時観兵式に向かう
明治天皇の馬車に向かって万歳三唱したのが最初だという。
それまで日本には天皇を歓呼する言葉がなく、
出御にあたってただ最敬礼するのみであったが、
東京帝国大学の学生一同で皇居前に並び
明治天皇を奉送迎しようという議が起こり、
これに際して最敬礼では物足りないので歓呼の声を挙げようという話が教師の間で持ち上がった。
そこで、
フランス語の「ヴィヴ・ラ・フランス(フランス万歳)」や英語の「セーヴ・ザ・キング(国王を護りたまえ)」のような唱和の言葉を考えることになり、
和田垣謙三教授の提議した「万歳、万歳、万々歳」の唱和が決められた。
しかし、
当日最初の「万歳」が高らかにあがると馬車の馬が驚いて立ち止まってしまい、
そのため二声目の「万歳」は小声となり、
三声目の「万々歳」は言えずじまいに終わった。
これを聴いた人々は「万歳」を再唱したと思ったようで、
以後、めでたい時の歓呼の声として「バンザイ」が唱えられるようになり、
「万々歳」は定着しなかった。