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航空機事故詳細

作成日:2025/6/27

事故発生日:西暦2015年4月14日
便名:アシアナ航空 162便(機体記号:HL7762)
機種:エアバス A320-232
死者:なし(乗員8人乗客73人、合計81人の内28人が負傷)
状況:アシアナ航空162便着陸失敗事故とは、 広島空港で発生した韓国のアシアナ航空旅客機による航空事故である。
韓国の仁川国際空港発広島空港行きのアシアナ航空162便が、 広島空港へ着陸する際、 標準より低い高度で滑走路に接近し、 滑走路手前325メートルの滑走路10(西側滑走路)用のローカライザのアンテナ(高さ6.4メートル)に接触した。
接触後、同機は着陸したが滑走路を南側に逸脱し、横滑りしてほぼ180度回転し、 進入してきた東側を向いて滑走路横(南側)の芝生エリアに停止した。 滑走路横のフェンスまでは十数メートルしかなかった。 事故機はアンテナとの接触により、 左右の主翼が損傷しエンジンカバーが脱落した。 左水平尾翼は途中で折れ、左側エンジンから発煙があった。 左右のエンジンにはアンテナが吸い込まれて全損状態であった。 接触直後に推力を失ったと判断された。 車輪も破損しており、牽引で移動できない状態であった。
乗客・乗員計81人(乗客73人、乗員8人)は全員が脱出用シューターで脱出し、 徒歩で空港ターミナルビルへ退避した。 脱出の際、乗務員らによる避難誘導は無く、 開いたシューターを使って乗客同士が助け合って脱出した。
この事故により、27人が負傷したが、 1人を除いて即日帰宅。 打撲傷で入院した1人も15日中に退院した。 ...
原因
西暦2016年11月24日、 運輸安全委員は航空事故調査報告書を公表した。 それによると、同機が着陸進入中、 滑走路が着陸決心高度を下回った後に滑走路が見えなくなったにもかかわらず、 すぐさまゴーアラウンドのコールをせず、 何も見えないまま進入を継続したことが原因とされた。

また、機長は元々滑走路10へのILS進入を想定していたが、 降下中に滑走路28へのRNAV進入に変わったため、 アプローチブリーフィングが規定通り行われなかった事なども可能性として挙げられた。