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航空機事故詳細
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航空機事故一覧
作成日:2025/9/4
事故発生日:
西暦1983年
7月23日
便名:エア・カナダ 143便(機体記号:C-GAUN)
機種:ボーイング 767-233
死者:なし。(乗員8人乗客61人。合計69人)
状況:
ギムリー・グライダー
もしくは
エア・カナダ143便滑空事故
は、
西暦1983年
7月23日にカナダで発生した、 民間航空史上に残る有名な航空事故。 前者の名称は事故を起こした旅客機の通称としても用いられる。
ギムリー・グライダーの名は、 この事故で飛行中に燃料切れを起こし、 旧カナダ空軍ギムリー空軍基地へ滑空しながら着陸したことに由来する。 ...
事故の概要
エア・カナダ143便は、 ケベック州モントリオールからアルバータ州エドモントンへの飛行中に、 高度約
4万1,000フィート
で燃料切れを起こした。 エンジン停止後はパイロットの操縦により滑空し、 マニトバ州ギムリーにあった旧カナダ空軍ギムリー基地の滑走路(現:ギムリー・インダストリアルパーク空港)へ着陸した。
燃料量を監視する機器の故障やヤード・ポンド法とメートル法の混用によるヒューマンエラーが事故の主因とされた。 脱出の際軽傷を負った者は出たが、死者はなし。
同様の事故例
西暦2001年
にもカナダの航空会社、
エア・トランザット236便
が、 不適切な整備が原因による燃料漏れによってアゾレス諸島に緊急着陸するという同種の事故が発生している。
西暦2000年
には、
ハパックロイド・フルーク3378便
が降着装置不具合により展開したまま飛行したが、 空気抵抗増加による燃料切れで滑空し、 ウィーン国際空港の滑走路手前500メートルに不時着する事故が、
西暦2008年
には、
ブリティッシュ・エアウェイズ38便
が、 ロンドン・ヒースロー空港への着陸進入中に、 エンジンが燃料の凍結で2基とも停止して滑空状態となり、 滑走路手前の草地に不時着して多数の負傷者が出るという事故があった。
西暦1988年
に発生した
TACA航空110便不時着事故
と、
西暦2009年
に発生した
USエアウェイズ1549便不時着水事故
では、 両エンジン停止という状態で不時着・着水が行われた。
西暦2010年
には、 ロシアで電気系統を喪失した
アルロサ航空514便
が、
コミ共和国
イジマにあった閉鎖された滑走路への着陸を行ない、 オーバーランしたものの乗員乗客81人全員が生還した。 使用機材だったTu-154Mは事故後修理されて運用に復帰した。
西暦2019年
年にもロシアで
ウラル航空178便(エアバスA321)
が、 ジュコーフスキー空港を離陸直後に両エンジンが停止し、 トウモロコシ畑に不時着したものの乗員乗客233人全員が生還した。