状況:英国欧州航空548便墜落事故British European Airways Flight 548)は、
西暦1972年6月18日に発生した航空事故。
事故の原因は
パイロットエラーと推測されているが、
詳細は不明である。
西暦1972年6月18日の日曜日の午後の雨の中、
英国欧州航空(BEA)548便はイギリスのロンドン・ヒースロー空港からベルギーのブリュセルに向かう欧州域内線として28R滑走路を離陸し、
離陸から1分40秒後の現地時間の午後4時11分ごろ、
空港から約5km離れた幹線道路A30附近の森林に機首を高く上げた姿勢でほぼ垂直に墜落した。
548便はイギリスのホーカー・シドレー社製のトライデント 1Cジェット旅客機で運航されていた。
乗客1名が救助されたが直後に死亡し、乗員乗客118人全員が死亡した。
イギリス国内で死者が100名を超えた航空事故は本事故が初だった。
事故機には
フライトデータレコーダー(FDR)は搭載されていたが、
コックピットボイスレコーダー(CVR)は搭載されていなかった。
そのため操縦室内の状況は不明である。
FDRの記録の解析から、
上昇中に高度
1,772フィートとなった時点で、
規定よりも
63ノットも遅い
162ノットしか速度が出ていないにもかかわらず、
主翼前縁の高揚力装置(前縁フラップ、トライデントではドループと呼称)が収納されたために失速し、
更にその後正しい回復操作を行わなかったためディープストールに陥って墜落したことが判明した。
そのため
パイロットエラーによる事故と推測されているが、
詳細は判っていない。