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航空機事故詳細

作成日:2025/5/9

事故発生日:西暦1972年6月18日
便名:英国欧州航空 548便(機体記号:G-ARPI)
機種:ホーカー・シドレー HS-121 トライデント 1C
死者:乗員9人乗客109人。合計118人全員が死亡。
状況:英国欧州航空548便墜落事故British European Airways Flight 548)は、 西暦1972年6月18日に発生した航空事故。 事故の原因はパイロットエラーと推測されているが、 詳細は不明である。 西暦1972年6月18日の日曜日の午後の雨の中、 英国欧州航空(BEA)548便はイギリスのロンドン・ヒースロー空港からベルギーのブリュセルに向かう欧州域内線として28R滑走路を離陸し、 離陸から1分40秒後の現地時間の午後4時11分ごろ、 空港から約5km離れた幹線道路A30附近の森林に機首を高く上げた姿勢でほぼ垂直に墜落した。 548便はイギリスのホーカー・シドレー社製のトライデント 1Cジェット旅客機で運航されていた。 乗客1名が救助されたが直後に死亡し、乗員乗客118人全員が死亡した。 イギリス国内で死者が100名を超えた航空事故は本事故が初だった。
事故機にはフライトデータレコーダー(FDR)は搭載されていたが、 コックピットボイスレコーダー(CVR)は搭載されていなかった。 そのため操縦室内の状況は不明である。
FDRの記録の解析から、 上昇中に高度1,772フィートとなった時点で、 規定よりも63ノットも遅い162ノットしか速度が出ていないにもかかわらず、 主翼前縁の高揚力装置(前縁フラップ、トライデントではドループと呼称)が収納されたために失速し、 更にその後正しい回復操作を行わなかったためディープストールに陥って墜落したことが判明した。 そのためパイロットエラーによる事故と推測されているが、 詳細は判っていない。