小窓
航空機事故詳細

作成日:2025/6/21

事故発生日:西暦1970年7月5日
便名:エア・カナダ 621便
機種:マクドネル・ダグラス DC-8-63
死者:乗員9人乗客100人、合計109人全員死亡。
状況:カナダのトロント空港での着陸復行中に、 副操縦士が抗揚力装置であるスポイラーをアームド状態にしようとしたが、 誤って立ててしまった。 そのため失速して滑走路上で激しくバウンドし、 第4エンジンが脱落。機体は着陸復航のために上昇旋回しようとしたが、 今度は右主翼が爆発炎上し操縦不能に陥り、墜落した。
事故調査委員会は「飛行中にグランドスポイラーが展開しないような改修が必要である」と指摘したが、 アメリカ合衆国の連邦航空局 (FAA)は改修工事は行わず、 運航乗務員に注意喚起をする表示装置をつけただけであった。 西暦1972年にモスクワで離陸中にスポイラーを立ててしまい墜落する同様の事故(日本航空シェレメーチエヴォ墜落事故)が発生したことで、 ようやく改修工事が行われた。