状況:カナダのトロント空港での
着陸復行中に、
副操縦士が抗揚力装置であるスポイラーをアームド状態にしようとしたが、
誤って立ててしまった。
そのため失速して滑走路上で激しくバウンドし、
第4エンジンが脱落。機体は着陸復航のために上昇旋回しようとしたが、
今度は右主翼が爆発炎上し操縦不能に陥り、墜落した。
事故調査委員会は「飛行中にグランドスポイラーが展開しないような改修が必要である」と指摘したが、
アメリカ合衆国の連邦航空局 (FAA)は改修工事は行わず、
運航乗務員に注意喚起をする表示装置をつけただけであった。
西暦1972年にモスクワで離陸中にスポイラーを立ててしまい墜落する同様の事故(
日本航空シェレメーチエヴォ墜落事故)が発生したことで、
ようやく改修工事が行われた。