状況:801便はシカゴ・オヘア国際空港からベニート・フアレス国際空港へ向かう国際定期旅客便だった。
乗客の多くはアメリカ人観光客だった。
現地時間17時20分頃、
801便はベニート・フアレス国際空港の滑走路23LへILS進入を行っていた。
機体は突然高度を失い始め、
滑走路から1.5km地点で前方部と前脚が鉄道用の盛り土に激突し、
浮かび上がった。
パイロットはエンジン出力を上げたが801便は制御不能に陥り、
滑走路手前の沼地に墜落した。
衝撃により機体は3つに分断され、
複数の乗客が機外に投げ出された。
乗員乗客118人中26人が死亡し、91人が負傷した。
うち重傷者5人を含む56人が病院に搬送され、
1人がその後死亡した。
生存者の1人である客室乗務員の女性は
西暦1986年に発生した
メキシカーナ航空940便墜落事故に巻き込まれ死亡した。
残骸から、ギアが降ろされた状態で、フラップが30度に設定され、
水平尾翼は10.25度の機首上げ位置に設定されていたことが判明した。
フライトデータレコーダー(FDR)は回収され、
ワシントンに送られた。
しかし、事故の2日前に技術者が正規の手順に従って設置しなかったためデータは記録されていなかった。
また、同じ技術者がコックピットボイスレコーダー(
CVR)を取り外した後、
代わりの物を設置していなかったため
CVRは未搭載の状態だった。
そのため事故原因は特定できなかった。