事故発生日:
西暦1969年1月18日
便名:ユナイテッド航空 266便(機体記号:N7434U)
機種:ボーイング 727-22C
死者:乗員6人乗客32人、合計38人全員が死亡。
状況:離陸直後の18時18分30秒ごろ、第1エンジンの火災警報のベルが鳴った。
クルーは標準手順に則り消火用レバーを操作して直ちにこのエンジンを停止させた。
このことで第1発電機も停止し、
残った動作中の発電機が1基しかない状態となった。
管制塔に対して無線で、
「第1エンジンの火災警報が鳴ったので停止させた。(ロサンゼルスに)戻りたい」と連絡した(18時19分5秒)。
これが管制塔との最後の交信となった。
その5秒後に管制塔のレーダー上から当該機のトランスポンダ信号が消失した。
このとき機上では残っていた第2エンジンの発電機のサーキットブレーカが動作し、
3基あるエンジンにそれぞれ1基ずつ備えられた、
都合3基の発電機の全部が動作しなくなった。
さらにそのおよそ10秒後、
管制塔レーダー上の機影は速度を増しながらやや左に旋回をはじめたところで消失した。
コックピット内では操縦の継続と電源の復旧のための努力がなされた。
当該機種は発電機が全部動作しなくなった事態に備えてバッテリーを電源とするバックアップシステムが搭載されているが、
これが起動しなかったか、あるいは起動できなかった。
姿勢指示器への電源が絶たれて読み取ることができず、
また当時の天候は小雨と霧のため月明かりも無く、
地表の目印となるものが見いだせない状態のなかで自機を真直ぐな状態に保つためにはどのような操縦操作が必要なのかが分からなくなった。
その結果コントロールを失い、
最終的には深い機首下げ姿勢で海に突っ込み、
機上の全員が死亡した。