状況:全日本空輸の貨物機が巡航中失踪した航空事故である。
後に墜落していたことが判明したが、
機体が発見されたのは22ヵ月後であり、
そのうえ捜索範囲から大きく離れた地点であった。
失踪当日は悪天候ではあったが、
墜落原因は不明となっている。
失踪していたJA5080の残骸が発見されたのは、
事故発生から22ヶ月後の
西暦1966年12月29日であった。
沿岸部から遠く離れた浜松市の北北東約70kmの静岡県磐田郡(現在の浜松市天竜区)にある南アルプス中ノ尾根山(2,296m)の山頂付近・標高2200mの国有林で、
静岡県磐田郡の鹿狩りのハンターが雪の中から発見したものである。
現場に落ちていたフライトプランなどの遺留品からJA5080機であることが判明した。
事故機は大地に衝突したのではなく、
空中分解したかのようにバラバラになっていた。
また乗員2名の遺体も、
12月31日に行われた警察による捜索で機体残骸の下から発見された。