小窓
航空機事故詳細

作成日:2025/6/15

事故発生日:西暦1964年11月23日
便名:トランス・ワールド航空 800便(機体記号:N769TW)
機種:ボーイング 707-331
死者:乗員11人乗客62人合計73人中50人が死亡。
状況:800便は13時05分にフィウミチーノ空港の滑走路25までタキシングし、 その1分後に滑走路上で加速し始めた。 しかし、時速148キロメートルに達した時点で計器が第4エンジン推力がゼロであることを示し、 すぐに第2エンジンの逆噴射装置を作動させるためのインジケーターが点灯した。 パイロットは滑走路端から800~900メートル手前の地点で離陸を中止したが、 機体はパイロットが予想していたよりもすぐには減速せず、 右に旋回した後に第4エンジンが地上にあったロードローラーに衝突した。 この衝突で機体は炎上し始めたが、 同機はさらに260メートル程進んだ。 機体が完全に静止する前に機体中央の燃料タンクが爆発し、 これによって機体は完全に破壊された。 この事故で乗員5人(副操縦士と客室乗務員4人)と乗客45人が死亡したが、 残りの23人は負傷しつつも生存した。
事故調査の最終報告書によれば、 事故原因は第2エンジンの逆噴射装置が作動しなかったことであった。 これは、エアインテークが断裂してエアシリンダーの空気圧が不足したことが原因とされている。 これにより、 4基のエンジン全てのスラストレバーが逆噴射の位置にあったにもかかわらず、 第2エンジンは機体を前方に進ませる推力を発生させることとなった。