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航空機事故詳細

作成日:2025/6/14

事故発生日:西暦1961年7月11日
便名:ユナイテッド航空 859便(機体記号:N8040U)
機種:ダグラス DC-8-12
死者:乗員7人乗客115人、合計122人の内17人と地上の1人が死亡。
状況:ユナイテッド航空859便オーバーラン事故は、 西暦1961年7月11日に発生した航空事故。
ネブラスカ州エプリー飛行場発コロラド州ステープルトン国際空港行きのユナイテッド航空859便(ダグラスDC-8-12)が、 ステープルトン国際空港への着陸後に滑走路を逸脱して炎上し、 乗員乗客122人中17人と地上の1人が死亡した。
事故機(N8040U)は、 建設機械を含むいくつかの空港車両に衝突し、 18人が死亡(地上に1人を含む)し、 84人が負傷した。
859便は途中で油圧の不具合が発生し、 クルーが油圧の不具合のチェックリストに従った後、 通常の着陸準備を行った。 859便は正常に接地したが、 エンジンのスラストレバーを逆噴射の位置に動かすと、 左側のエンジンのスラストリバーサーのバケットが正しく展開しなかった。 エンジンの推力を前方に向けるには、 バケットを閉じなければいけない。
この故障により、左側の第1エンジンと第2エンジンは通常時の推力、 右側の第3エンジンと第4エンジンは逆推力をという状態になった。 そのため機体は、非対称的な推力により、 右に逸れ始めた。 滑走路を逸脱し、建設中の新しい誘導路に接触した後、 右のメインギアが壊れた。 ノーズギアも壊れ、右翼の燃料タンクが破裂し、火災が発生した。 航空委員会(CAB)報告書は逆噴射状態にならなかった要因は、 逆推力インジケータライトを副操縦士が監視を怠った事だとした。
18人の死者のうち16人が一酸化炭素中毒が死因だった。 1人の高齢女性が避難中に両方の足首を負傷し、後でショックで亡くなった。 ...
救助活動はほぼ直ちに開始されたが、 空港消防署は人員の不足に加えて設備も貧弱で、 車両は1940年代に導入されたものを使用していた。 さらに、近隣の空軍基地やデンバー市の消防施設からの援助の遅れによって被害が拡大した。

しかし、消防隊員は難しい状況のなか、 適切に行動し多くの人命を救ったとして賞賛された。