タルデノア文化 紀元前8000年頃 - 紀元前3000年以降。
北
フランス、タルデノア(Tardenois)地方のコワンシー(Coincy)、
ブリュイェール(Bruyères)両遺跡の遺物(
鏃)にちなんで定義された中石器時代の文化。
台形石器の作り方に特徴があり、
石刃(せきじん)の両縁に凹部をつくり、
そこを折っている(タルデノア技法)。
北
フランスを中心に分布し、
紀元前8000年ごろから紀元前3000年以降まで存在した。
南西
フランスでは、
長方形石器と三角形尖頭器(タルデノア型尖頭器)が欠落するが、
類似した石器文化が知られ、
ソブテール文化と呼ばれる。
プロバンス地方では、
従来タルデノア文化の系列と考えられた石器文化は、
年代的に古くなることから起源の異なるものとされ、
シャトーヌフ文化(カステルノビアン文化)と呼ばれる。
ブルターニュ地方では、
シャトーヌフ文化に似たものがタルデノア文化の系列の中に考えられているが、
ポルトガルのムジェ文化の石器に似るものがある。
新石器農耕民が肥沃な地に住み着いたのに対し、
タルデノア文化の人々は狩猟採集の生業を続け、
開地で水源に近い、
しかし乾いた地に住むというように住み分けていた。
そして一部は青銅器場合代まで同じ生活様式を保持し継続した。