小窓
小窓集日本(役職)

作成日:2022/12/18

よみがな順で記載する。

国司(くにのつかさ)

国司(こくし、くにのつかさ、くにのみこともち)

任期は令で6年、 実際の平均は2年ほど。
大化改新で全国画一的に派遣されたとみられ、 大宝令で財政・軍事・司法などのすべてにわたって権限が強化された。
平安初期までは中央との連絡も密接で、 地方開発に努めたが、 中期以後は治安維持もできず、 単なる収税吏に転化する傾向があり、 鎌倉時代は、 守護設置で有名無実化した。

国造(くにのみやつこ)

国造(くにのみやつこ、こくぞう、こくそう) 大和時代に、朝廷によって任じられた地方官の一つ。

7世紀の初め頃から大和朝廷は、地方行政組織である国県制度の一環として、 以前からその地方に土着し部民(べみん。隷属民)などを私有していた豪族を国造に任じたり、 朝廷から派遣したりして、支配権を確立していった。

国造の支配した「くに」は、大化以後の国より小さく、 国の下の郡に相当する大きさであったと思われる。

地方で大きな勢力をもち、同族団を形成していた国造には臣姓が、 九州、中部、関東の国造には公・君姓が、 畿内およびその周辺、 大和朝廷の屯倉 (みやけ) のある地方の国造には直 (あたえ) 姓が与えられた。 国造は、大化改新後、律令制によって廃止されたが、 その治める地域の多くは国郡の郡を構成するようになった。 しかし、旧来の国造は、 令の規定によって、 性識清廉で時務にたえるものがその郡の大領、少領に、 強幹聡敏で書算に巧みなものが主政、主張などに任じられ、 令制の地方官として優先的に採用された。 このように、大化以後の新政府においては、 国造の政治、経済上の地位はそのままで、 国造の称号や祭祀権もそのまま公認され、 職田に準じて国造田が支給された。