ハッジ(アラビア語)は、
イスラム教における巡礼であり、
イスラム教徒がメッカまで旅をして、
ヒジュラ暦における巡礼月の8日から10日の間にメッカ郊外で行われる儀式に参加する宗教実践のことである。
ハッジは、
健康で実践可能な財力のあるすべてのイスラム教徒が少なくとも人生のうちに1回は行うべきものとされており、
スンナ派では信者の実践義務、
五行の一つに数えられる。
有効なハッジを完遂した男性は「ハーッジュ」、
女性は「ハーッジャ」という尊称で呼ばれ尊敬される。
サウジアラビア政府は、
ズー・ル=ヒッジャ(巡礼月、イスラーム暦の第12月)の間に巡礼を目的とする外国人に特別査証を発給している。
また、
サウジアラビアとイスラエルとは国交はないが、
パレスチナ人やアラブ系イスラエル人のイスラム教徒たちは、
ヨルダンのアンマンを経由してサウジアラビアに入国しハッジを行うことが可能である。
また、
メッカは、
イスラム教徒以外の人間が立ち入ることは禁じられていて、
市内全域がイスラム教の聖地である。